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2019年01月11日

先進国一低い?日本の大人の学び

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2019年01月11日 カテゴリー:スタッフコラム
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こんにちは。

突然ですが最近自分のために学習したこと、ありますか?

普段から子どもの学習態度は気になっているけれど、自分の学習についてはなかなか考える機会がない…

という方も多いのではないでしょうか?

とあるビジネス系の記事では、世界各国で調査した25歳以上の短期高等教育機関への入学者の割合を、

日本のものと比較した結果、日本が先進国の中で一番その割合が低いという結論を出していました。

さらには、日本のビジネスマンがあまり学習してないということも警告をしています。

皆さんはどうお考えでしょうか?

普段は子どもたちの学びについて考えているコサイエですが、

今回は子どもではなく、私たち大人の学習について少し考えていきたいと思います!

 

まず、最初に気になるのは、なぜ日本の大人は学習意識が低いのかという点です。

一つ問題とされているのが、日本特有の雇用システムです。

新卒一括採用、年功序列、終身雇用というシステムの中で、

自ら学習しても直接人事評価につながらないという環境ができ、

その結果キャリアに対する学びの自己投資の概念が薄くなっていると指摘されています。

さらに、学校での教育方法においても、学習を続ける大人の割合が高いスウェーデンやオランダでは

参加型授業や個を重んじた教育が取り組まれているのに対し、日本では受動的且つ個人ではなく集団に

重きを置く教育方法を取られているいう指摘がされています。

幼少期に受ける学習に対する姿勢が大人になってからも影響し、さらには就職後も学習する環境が

整われていないというのが現在の日本の現状といったところでしょうか。

ちなみに、学習をしない理由として一番に上がりそうな「時間がない…」という声ですが、こちらは

ある調査によると、就労時間が大幅に増えると、確かに学習する人の割合が減ると結果が出ている一方で、

ある程度の変化だと、たとえ就労時間が増えても反対に減っても、学習する人の割合はさほど変わらないのだそうです。

つまり、ある程度であれば例え時間があってもなくても、学習する人はするし学習しない人はしないのだそうです。

 

では、忙しい中でも学習する人と学習しない人の違いはどこにあるのでしょうか?

こんな調査がありました。

学生時代の学習習慣を4つの度合い、「1.授業やテストの対策だけでなく習慣的に学習していた」、

「2.授業やテストのために日頃から学習していた」、「3.テストのために直前に単発的に学習していた」、

「4.ほとんど勉強していなかった」に分け、さらに仕事上わからないことがあった時にすぐに

学習行動をとるかどうかという現在の学習習慣を聞きました。

すると、「1.授業やテストの対策だけでなく習慣的に学習していた」グループは

仕事でもすぐ学習行動をとる人が83.3%いるのに対し、「2.授業やテストのために日頃から学習していた」、

「3.テストのために直前に単発的に学習していた」のグループになるにつれ仕事での学習行動が減り、

「4.学生時代にほとんど勉強していなかった」グループでは仕事で学習行動をとる人が36.7%までに

下がるという結果が出たそうです。

つまり、学生時代の学習習慣と仕事においての学習行動は比例しているようなのです。面白いですね。

 

確かにこれまでは、教育、就職、引退という3ステージの人生モデルができていました。

学習は学校まで、就職したらあとは引退まで働くだけだ、という考えが少なからず一定の割合で

浸透していました。

しかし、最近は人生100年時代と言われ、引退の時期がどんどん遅くなるという予測がされています。

そういう時代だからこそ、求められる能力が変化していき、今では就職してからの大人の学習が

重要だと考えられるようになっています。

現に政府も、社会人になった後に就労に活かす大人の学び直し、仕事と学習の循環を意味する

「リカレント教育」を推進していたり、仕事においてだけではなく人生を豊かにする学習として、

歳を重ねても学習し続ける「生涯学習」の大切さを問いただしています。

 

学習と聞くとついつい身構えがちですが、ある学習に関する調査レポートでは

「学びとは日常で感じた疑問に対して真摯に向き合うこと」と締めくくられていました。

読書やセミナーといった学習も大切ですが、まずは日々の疑問に向き合うところから

学習への道を始めるのもいいのではないでしょうか。

また、私たち大人が日常的に学習する姿を見せることで、子ども達の学習に対する姿勢の良きモデルと

なることができると考えると一石二鳥ですね。

 

コサイエでは子ども達がいつまでも学びを続けられるように、「なぜ」という疑問を大切にし、

また学びの原動力でもある「好き」を探していく「好きを見つける」アプローチを行なっています。

また、保護者様とのコミュニケーションの場としてこれまでも年に数回行っていた保護者様向けイベントを、

今後は「大人の学び」という視点も加えよりパワーアップして提供していく予定です。

是非、コサイエと一緒に子どもの学び、大人の学びについて考えていきましょう!

 

参考URL:

OECD「Education at a Glance」(世界各国の学習に関する調査)

https://www.oecd-ilibrary.org/education/education-at-a-glance-2018_eag-2018-en

全国実態就業パネル調査2018「どうすれば人は学ぶのかー『社会人の学び』を解析するー」

http://www.works-i.com/pdf/180807_jpsedmanabi.pdf

News Picks「人生100年時代の大人の学び 先進国一、勉強しない日本の会社員には明日があるのか?」

https://newspicks.com/news/2647674/body/

PRESIDENT Online「政府も推進の『リカレント教育』って何?」

https://president.jp/articles/-/25466

 

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