コサイエでの日々の生活やプログラム、学びに関する情報をお伝えします。
こんにちは。
進学、進級おめでとうございます。
コサイエでも新1年生を迎え、新たな1年がスタートしました。
アフタースクールは学区を設けていないので、
海老名市内の小学校だけでなく、市外の小学校や私立の小学校に通うお子さんも通われています。
今年度は10校近い小学校の子ども達が一緒に放課後を過ごします。
さて、コサイエに通所する子ども達にとってはまだ少し先の話ですが、
今日は大学入試のお話です。
今、全国の学校では知識を身につけるのだけでなく、
思考力・判断力・表現力を育成する授業が広がっています。
そんな中、早稲田大学スポーツ科学部の入試に従来の知識ベースではない
思考力・判断力・表現力が必要となる、ある小論文問題が出題され話題になりました。
それは…じゃんけん!
出題されたのは、グーチョキパーのじゃんけんに新たに「キュー」という
第四の手が追加されたらどんな新しいゲームができるか?という問題。
一見とてもシンプルで簡単そうに思えますが、実は思ったよりは複雑で難しい問いです。
回答には、ゲームの目的、ルール説明、そのゲームの魅力と難点を記述しなければなく、
新しいルールを考える上で、「キュー」はどのように表現するのか
(手の形をどうするのか、声だけで表現するというのもあり)、
人数によって実現不可能になってしまわないか、勝率はどうなるか、
など実はなかなか奥深いゲーム理論の問題です。
今あるじゃんけんのグーチョキパーの三すくみの関係を
そのまま四すくみの関係に発展するというやり方もあるでしょうが
(その場合三角関係の三すくみと違い、四角形の”対角線“が追加された
平等な勝率関係ではなくなりますが)、
それ以外にも様々なゲームが考えられます。
次に、ネット上に挙げられていた回答例を載せますので、
是非参考の回答を見る前にお子さまと一緒に考えてみてください!
まだまだあるかも!? 回答例!
・キューが一人なら勝ち、複数いたら負け(2人でやっている場合はあいこ)、
キューがいない場合は普通のじゃんけん
・キューを出した人以外があいこだとキューの勝ち、
キュー以外の人のグーチョキパーで勝敗がついていればキューの負け
(このルールだと2人でやっている場合キューは出せなくなってしまいますね。)
・指の数が9になっていたら無条件で勝ち
(このルールの場合キューの形をどうするのかで必要な人数が変わってきますね。)
このように、人数によってルールが変わってきたり、
キューの形を音にすることでゲームがさらに発展したりとまだまだ他にも回答がありそうですね。
早稲田予備校のホームページで小論文の回答例が載っているので、
是非そちらも参考にしてみてください(下記リンク参照)。
シンプルだからこそ奥深いじゃんけんの世界
実際にフランスでは、ピエール(石)、シゾー(ハサミ)、フイユ(葉っぱ)の他に
ピュイ(井戸)というグーに穴を開けたような形の第四の手があるそうです!
この場合四すくみの関係になっていてピュイはグーとチョキに勝ち、パーに負けるそうです。
つまりパーと井戸は4つのうち2つに勝つことができ、
さらにはグーからピュイに変身したりというズルが横行するという…。
ちなみに実はこんなに奥深いじゃんけんですが、
起源を遡ると三すくみや四すくみを利用した拳遊びは紀元前から各地で自然発生しているそう。
さらには、日本のじゃんけんは中国の虫拳(カエルがナメクジを食べ、
ナメクジはヘビに勝ち、ヘビはカエルに勝ちという三すくみ拳)から来ているという説や、
その前から日本にじゃんけん(石拳=ジャクケン)が存在していたという説など諸説あるようです。
今ではアメリカにてグーチョキパー以外にデビル、ドラゴン、水、スポンジ、キングなどなど
全部で101手ある「RPS101(Rock, scissor, paperの略)」なるものも存在しているそうです。
果たして101手の形を覚えられる人はいるのでしょうか…
シンプルだからこそ汎用性があり、創造力次第で色んな形になるゲーム。
それを試験に適用したのが今回の早稲田入試問題だと思います。
是非、皆様もチャレンジしてみてください!
参考リンク:
・Togetter『どんな答えを書けばいいんだ…早稲田大学の今年の入試問題
「じゃんけんに第四の手を加えたゲームを考えなさい」
https://togetter.com/li/1199600
・早稲田予備校『早稲田大学スポーツ科学部小論文回答例』
https://www.waseyobi.co.jp/data/waseda/2018reguluar/sk/18_sk_ess_a.pdf
・Bluebook『フランスは出す手が4種類!?じゃんけんの起源』
・Rocket News 24『アメリカの「じゃんけん」が複雑すぎて、ルールを覚えられない!』