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2016年6月10日

【説明会実施中】GEMSを知ってもらうための緊急対談(後編)

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2016年6月10日 カテゴリー:GEMS / イベント告知 / 対談
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GEMS

これまで単発プログラムとして行ってきたGEMSプログラムですが、いよいよ7月31日から「GEMSコース」がスタート。コサイエの三上がこのブログをご覧いただいている皆さんに代わって、GEMSの魅力は何なのか、GEMSコースで何を得られるのかなどの疑問をぶつけた座談会の後編GEMSコースの説明会も随時開催中!引き続きジャパンGEMSセンター研究員:鴨川さんとの対談をお楽しみください。

(立会/写真:山崎)

 

 

■GEMS対談の前半はこちらから

 

 

GEMS=主体的に取り組む力を育てる

三上:GEMSってほとんど親子でやっていますよね。子どもだけのプログラムって行うんですか?

 

鴨川:基本的には親子で受けていただきます。年に1回、子どもだけのプログラムを行うのですが、これは子どもたちにGEMSを実施するとどんな変化があるのか調べるために行っています。GEMSの効果って色々あるのですが、「ウーブレック」を例に解説すると、基本的に右脳から入って左脳へ落とすようなところがこのプログラムにはあります。ウーブレックという不思議な性質をもった物体を(五感を使って)調査し、そうして得られたこうしたらこうなったという事実レベルの発見を、「科学会議」というセッションで論理・数学的知能を使って抽象化し、概念にまとめ上げていくことができます。

 

先日、小学校5~6年生38人を対象に、5日間毎日2時間ずつGEMSプログラムを行いました。

この調査では、理科の実験観察の時に自分はどういう考え方や思考を使っているかという意識調査を実施したのですが、①事前(GEMS実施前)、②事後(5日目のGEMS実施後)、③把持(2か月半後)と3点で変化を見ました。

 

GEMSデータ

 

 

 

鴨川:この調査からまずわかるのは、2ヵ月半後の調査でどの項目においてもGEMSを受ける前よりも考える意識が高くなっている。2ヵ月半前に自分が何に丸をつけたかは覚えていないと思うので、意図的にアンケートの回答を上げているってことは考えにくいと思うのですが。

 

 

そしてもう1つおもしろいのは、(1)観察・実験をする前、(2)観察・実験している最中、(3)観察・実験をした後と区切ると、実験をした後段階で考える意識の伸び率はそんなに高くないのです。これは、2008年に学習指導要領が変わって以降、「考える力」というのがことさらに現場で謳われていたこともあり、考察する授業が増えてきているからだと思われます。

 

三上:なるほど、考察をする授業は比較的増えているので、慣れてきているということですね。

 

鴨川:そうです。そんな中、僕が注目したのは、「これから何を調べるのか、考える様にしている」という項目です。これは、事前調査で最も平均点が低く、事後に平均値がグンと上がり、2ヵ月半後でも変わらず高い値を保っている。少し話が変わるのですが、事前のアンケートで8人の子が「理科が苦手・嫌いだからこの教室にきた」と明確に答えていて、その子達の変化を追ってみようと思ったんです。すると、5日間GEMSを体験した事後の段階で「嫌い・苦手」と書く子は0になり、把持(2ヵ月半後)では、8人中4名が明確に「好き」と答えたんです。

 

夏休みの講座なので、理科が嫌いだった一学期と、好きになった二学期では、教えている理科の先生も、クラスメイトも変わりません。それなのに理科の授業が「好き」になった。じゃあ何が変わったのかというと本人の意識だけなんです。それは、「これから何を調べるのかを考える様にしている」、つまり、先生から一方的に与えられているだけだとつまらなかった理科が、自分から学びに行くという姿勢をもてたことで「好き」な理科に変わったわけです。これってまさに「アクティブラーニング」ですよね。自分からアクティブに学びを捉まえに行くと、学びって豊かになり楽しくなるということだと思うんです。

 

三上:なるほどなぁ。GEMSはプログラムの導入部分に力を入れていますよね。これっていうのも、これから何を調べるのか、自分が主体として学ぶんだという意識をもち、モチベーションをあげることに役立っていると言えるのでしょうね。

 

鴨川:そうなんです。モチベーションをあげるために、セクションを1つ使ってやっているので、「自分が主体として学ぶんだ」という意識を伝えるのにも良いプログラムだと思います。

 

もう1つの調査も紹介しますが、4~6年生に向けてやったものなんですが、工夫したことっていうのは、GEMSは4人などのグループワークでやることが主なのですが、4~5人でやると話さない子って出てくるので、いっそ今回は2人での活動を中心にしてみよう思ったんです。この調査は4日間連続でやって、このときは自由記述の(アンケート)の分析をやったんです。

 

この時はH君とO君に注目しました。6年生のH君っていうのは記述を書くのですが、自分なりの省略語とか使っていて、自分はわかるんだけど、他者に伝える意識がない文章なのです。そこをGEMSで誰かに伝える文章を意識するよう働きかけたら、H君は手順書みたいな感じで挿絵をいれたりして分かりやすくしたり、そういう変化がみえてきたんです。

 

三上:うーん、なるほどね。他者意識ってすごく大事ですよね。先日ある先生の勉強会に参加しましたが、今後必要といわれる論理的な思考というのは、換言すると「他者意識」だとおっしゃっていて、その話と今の話が僕の中でカチャンとはまりました。GEMSの視認できる効果、色々ありますね。

 

 

 

GEMS_taidan3

 

 

 

「子どもたちが夢中になれる時間を作る」それがファシリテーターの役割

鴨川:ところで、最近“夢中になれない”お子さんが増えている様な印象があるんです。

 

三上:うん、それ、わかる気がします。さっきの「遊び」の話ともかかわるんですが、「遊ぶ」を辞典で引くと、英語の“Play”も同様に、まぁすごい数の意味が書かれていて、これほどまでに多様で広い意味を持つ単語って多くないと思うんですね。そしてこの「遊ぶ」という単語の語源は、行為の本質が「楽しさ」や「充足すること」で、単語の意味が多いことに表れているとおり、その充足する方法はたくさんあるはず。でも、没頭・没入している姿を見ることは思いのほか少ないかもしれないなぁと私も感じるんですよね。

 

鴨川:先ほどもお話した様に「遊び」とは自分の満足度を高める効果、つまり主体的に取り組む効果があると思います。以前、屋外でやったワークショップの日に、葉っぱを分類するというワークをやったのですが、ひときわ良い探究をしていた双子の小学生がいたんです。すごく良い分類をするなぁとその双子のことが気になってしまって、保護者の方に「どんな教育をしているんですか?」って聞いちゃったんです。そうしたら、『いや、特に何もしていないですが、強いて言うなら夫婦の合言葉として「子どもたちの学びの邪魔をしない」という認識は共有しています』と。

 

その時に、長年の疑問に答えを見つけたような感覚になったんです。子どもが夢中になって遊んでいるとか、探究している時に、時間の問題とか、大人の都合で「はい、そこまで」と言って切って、なんなら教材すら取り上げてしまったりすることがあるじゃないでですか。そうすると、自分が集中していた分、子どもたちとしては悲しいですよね。でも、終わりがいつ来るかは子どもにはわからない。自分の外部の都合なので。だったら夢中にならない様にしたほうが自分は傷つかないわけですよね。

 

三上:うーん・・・。それは難しい課題ですねぇ。

 

鴨川:うん、でもそう思ってしまったわけですよ。もちろん大人にも都合があるから、僕だってそうせざるを得ないときはあります。だけど、子どもたちに委ねることで伸びる力もある。そういう意味でGEMSの現場だと、基本的にこの時間までにここまでやらなきゃいけないってルールもないので、基本、子どもたちの探究の様子を見て、一段楽したかなというタイミングで、次に進むことができるわけです。

 

三上:その不完全燃焼な状態を作らないための工夫ってありますか?

 

鴨川:時間でどうしても切らなくてはならない時には、終わった後残って続きをしてもいいよと声をかけて、一度区切りをつける。あと、(GEMSの)次のプログラムも「ラーニングサイクル」としてつながっているから、ぶつ切りにならず子どもたちの中でつながっている感覚を与えられるのも大きいかなと。この様な取り組みを行って子どもたちの「夢中になれる時間」というものをつくっていきたいと思っています。

GEMSabout_effect_new

※ラーニングサイクル・・・GEMSのプログラムが取り入れている「仮説を立てる(導入)→探究する→概念化する→新たな問題を解く(応用)」体験学習サイクルのこと。GEMSでは、説明を聞くことよりも子ども自身が行動することを優先しており、まずは楽しく実験することから始める。そうすることで、子どもたちは自分から積極的に活動に取り組み、基本的な概念やアイディアを理解するのに必要な体験をする。そして、自分たちが得た体験や結果をもとに次はどのような実験をしようかを考る。さらに、実生活の中でのつながりを見つけていく。

 

 

 

GEMSを通して身につけて欲しい力

三上:あっという間に時間が過ぎてしまい、想定以上に時間が押してしまいました。ですので、これを最後の質問にしたいと思います。GEMSを受けることで子どもたちはどんな力が身につくと思いますか?

 

鴨川:そうですねぇ・・・・、すごく色々あると思うんですが・・・・、そうですねぇ・・・。

 

三上:ですよね(笑)では、参加する子どもたちに特に何を身につけて欲しいですか?

 

鴨川:あぁなるほど、そう考えると僕は、「人と協働するってことをいとわない」ってことですかね。正直、1回のGEMSでそこまで考える力が育たなくても良いと思っていて、人と一緒にいることを嫌がらなければいいなぁと思っています。

 

1人でいることが悪いという訳ではないのですが、結構、輪に入れない子っていますよね。輪に入れない子が人といたくないかというとそれは違うんですよね。結構なんだかんだ遠くから見ていて、入りたいけど入るきっかけがないとか、入りたいけど怖いとかそういう子もいて、それはそれでいいと思うんですが、人を嫌いにならないで欲しいって思います。

 

三上:なるほどね。それを解消できる要素がGEMSのプログラムにはありますよね。まさに、先ほど話題に出た「導入」はそれだと思います。

 

鴨川:そこが自然に出来れば今の世の中、結構生きていけるんじゃないかなって思って。天才だなって思ったのが、10数年前のバラエティで「おバカタレント」と呼ばれる人が出てきた時、すごいって思ったんです。この学歴社会に学歴がないことを売りにして、新卒でも稼げないような高額を稼いでいた人もいるわけですよ。

 

三上:おバカタレントと呼ばれた人たちも、その後も芸能界で活躍したり、華やかな道に進んでいる人もいますよね。そういう意味では、自分自身のブランディングに長けているというか。

 

鴨川:そうそう。メジャーリーガーの奥様とか、今やエライことになっている人もいますよね(笑)

そういう人たちの絶対的な武器は人に対する当たりが良かったり、学歴がないということ(キャラ)に卑屈にならず、明るく振舞っていたことだと思います。すごい生きる力があるなぁと思うわけですよ。今の時代、個々で能力をすごい高めるか、いかに人と協働して支えあっていくかじゃないですか。だけど、一人ですべてのスペシャリストになるっていうのは難しくて、誰かに頼らざるを得ないですよね。であれば、人と何かを創るという楽しさを味わっていたほうが将来に生きるのではないかと思います。なので、GEMSを通して、人と協働して取り組む楽しさを感じ、主体的に取り組み、学ぶことを知って欲しいと思っています。

 

三上;確かにそうですね。先日ベネッセ総合教育研究所が「非認知能力」の重要性について発表していました。文字通り、目で見えない(非認知)スキルのことですが、今後意図的に育成することが求められるスキルとして注目されています。その中に他者と協力するためスキルとして「社会性」「敬意」「思いやり」というスキルが出てきます。

 

鴨川:なるほど。限りなく近いかもしれないですね。人と一緒に何かをするために不可欠な要素ですもんね。

 

三上:これまで単発イベントで実施してきたGEMSですが、目新しいアプローチも勿論ですが、グループ学習によって、メンバー間の話し合いが積極的に行われる点が保護者に大変評判がいいプログラムです。多くの人に是非ご参加いただけるよう積極的にご案内したいと思っています。今日はありがとうございました。

 

GEMS_taidan4

 

 

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